CAPS患者・家族の会

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2010年に開催されたCAPS患者・家族の会定例会に高IgD症候群(HIDS)という病気の連也くんとご家族が初めて参加されました。
病気による日々の痛みと闘いながらも笑顔が素敵な男の子です。


高IgD症候群(HIDS)はCAPSと同じ自己炎症性の周期性発熱症候群です。症状もとても良く似ています。現在連也くんの病気「高IgD症候群(HIDS)」には明確な治療法が無く、日本で使えるお薬がありません。イラリスをはじめ効果のあると言われるお薬はあるものの、日本では診断名が違う為に使う事ができません・・・
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CAPSとはどんな病気?

CAPSとは

クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPSCryopyrin-Associated Periodic Syndrome)は、生後ないし、乳幼児期から発症する発熱や激しい炎症を繰り返す、発症は100万人にひとり、国内患者数50名ほどの非常に稀少な難治性の自己炎症性疾患です。

CAPS

自己炎症性疾患は、「生まれつき備わっている」防御システムの調節に関与する遺伝子の変異によるものです。関節リウマチなどの自己免疫疾患と自己炎症性症疾患とを混同しないようにすることが重要です。

※クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)と、その他の明らかにされている自己炎症性周期性発熱症候群について、くわしくはこちらから 》》

CAPSの症状

CAPS

繰り返す発熱、頭痛・髄膜炎、水頭症・発達障害、膝関節の強い痛み、それに伴う歩行困難、視力低下(弱視)、進行性難聴、じんましん、10~20年経過後臓器障害といった、さまざまな症状があります。

CAPSの3つの疾患

CAPSには以下の3つの疾患が含まれています。

● CINCA症候群 : 重度 くわしくは 》》
● Muckle-Wells症候群 : 中等度 くわしくは 》》
● 家族性寒冷蕁麻疹 : 軽度 くわしくは 》》

CAPS

最も重度な側にあるものが、CINCA症候群です。
CINCA症候群による持続性の炎症は、身体のいくつかの部位に損傷を引き起こします。CINCA症候群の患者の多くに、関節、脳、眼、耳をはじめとする部位に炎症性の損傷が認められ、臓器にアミロイド蛋白が沈着することによるアミロイドーシスがみられることもあります。

Muckle-Wells症候群(MWS)には、家族性寒冷蕁麻疹(FCAS)といくつか同じ特徴がみられますが、炎症がさらに強く長時間にわたって続くことがあるため、中等度に位置します。
Muckle-Wells症候群(MWS)は、進行性聴覚障害や、アミロイドーシスによる腎障害など身体のいくつかの部位に損傷を引き起こす恐れがありますが、CINCA症候群にみられるような慢性無菌性髄膜炎は認めません。もしくは軽度です。

家族性寒冷蕁麻疹(FCAS)は、寒冷刺激が原因で発作性に炎症が起こります。通常はどの身体組織にも永久的な損傷を与えることがないため、最も重篤度が小さいものと考えられます。

アミロイドーシス(Amyloidosis)
炎症により血液中には様々な炎症産物(蛋白質)が作られますが、 その中にはアミロイドの元になる蛋白質も含まれています。ふつう、この蛋白質は体の中で分解され排除されます。 しかしながら、炎症が長時間続くと高濃度で長時間滞在するため分解やその処理が不十分となり、アミロイド蛋白という溶けにくい蛋白質が、消化管・腎臓・心臓などに沈着して臓器障害を起こすことがあります。

誤診の可能性

CAPS

クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)は、誤診により見逃される可能性のあるまれな病態です。
CAPSの発症は、世界的にみて100万人にひとりの割合で認められるものと考えられていますが、これは統計的推定値にすぎません。一部ではこの病気が考えられる以上に広く行き渡っているものの、誤診されていると考えられています。 乳児期から頻回または持続性の発疹が認められ、発熱、関節痛や炎症、眼の充血や疼痛または頭痛が伴うようであれば、この病気について評価する必要があります。早期の診断と適切な治療が、CAPS患者が健康に生活するには有用です。

発症原因

CAPSは、NLRP3(CIAS1)1つの塩基に変異が入ることによりCAPSが引き起こされます。
クリオピリンは細菌やウイルスなどの感染病原体を感知し、感染病原体を撃退するのに助けとなるIL-1β(炎症性サイトカイン)の産生を増大させて炎症応答を調整します。NLRP3(CIAS1)に変異が生じると、感染病原体に応答したときだけでなく、常にIL-1βを過剰産生させるようになり、出生時または乳児期から認められる多数のCAPSの症状を引き起こし、生涯にわたって持続させ、臓器障害、関節の拘縮や破壊、難聴、アミロイドーシス等の合併症を引き起こします。

NLRP3(CIAS1)遺伝子の変異は常染色体優性であり、NLRP3(CIAS1)遺伝子のミススペリングは、CINCA症候群によくみられるように受精時に突然変異で起こることもありますが、家族性寒冷蕁麻疹やMuckle-Wells症候群(MWS)のように、多世代にわたって伝えられる事もあります。

診断

家族性寒冷蕁麻疹(FCAS)、Muckle-Wells症候群(MWS)、CINCA症候群の間には多数の症状の重複があり、CAPSの病態の範囲を理解することが患者の診断および治療に有用であるものと考えられます。こちらの図表をご覧下さい。この図表では、CAPSに含まれる症状を比較しており、CAPSとその他の自己炎症性疾患との比較方法がわかるようになっています。

家族性寒冷蕁麻疹(FCAS)患者またはMuckle-Wells症候群(MWS)患者の大半にNLRP3(CIAS1)遺伝子の変異が認められますが、CINCA症候群の臨床症状がみられる患者の40%にはNLRP3(CIAS1)変異が認められません。このため、症状に基づく臨床診断がきわめて重要です。CAPSの適切な診断には、症状に対する十分な評価、臨床検査、出生時から現在までの完全な病歴のほか、NLRP3(CIAS1)の遺伝子検査、他の自己炎症性疾患の鑑別を含めることが必要です。

症状のひとつ、発疹

CAPSの最初に注目される症状に発疹が挙げられることが多くあります。

CAPS

CAPS患者の大半が、出生時または出生後間もなく発疹が現れます。Muckle-Wells症候群(MWS)および家族性寒冷蕁麻疹(FCAS)の少数例では、乳児期以降に発疹が現れます。丘疹、蕁麻疹様発疹が全身にみられ、炎症のフレア時にひどくなります。大半の症例では、発疹にかゆみはありませんが、少数の患者がかゆみを訴え、灼熱感を訴える患者もいます。一部の患者には炎症のフレアの間だけ発疹がみられますが、大半の患者にはほぼ毎日発疹がみられ、フレアの間にはきわだってみられることがあります。